先日工事させていただいた移動式粉末消火設備の交換工事についてご紹介致します。
店舗の立体駐車場等に設置されている設備で、高い頻度で車にぶつけられて変形している姿を目にします。格納箱が変形していると、有事の際に扉が開けられなくて使用できない場合があるので、速やかに交換する必要があります。
また今回のように、扉が脱落している状況ですと、当然雨風の影響を受けて劣化が早まりますので、いずれにしても早期に改修が必要となります。以下、工事の状況をお伝えします。
ぶつけられて扉が脱落している為、ワイヤーで縛りつけて固定している状態です。
残念ながらこれでは何かあっても使用することができません。
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それでは作業開始です。
アンカーボルトに締め付けてあるナットを取り外し、本体を撤去します。
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既設のアンカーボルトもステンレス製で同ピッチだった為、そのまま再利用とし、本体の据付けを行います。総重量が約80㎏あるので、腰などを起こさないように慎重に設置します。
そしてやはり、本体と車が直接接触するのを避ける為に、ガードパイプを設置します。ガードパイプにも色々種類がありますが、今回は直線方向の衝撃に強いU字型のものを採用することにしました。
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続いては、ガードパイプを設置する為のアンカーボルトを打設します。
ハンマードリルで既定の深さまで開孔します。
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ダストポンプで孔内をしっかり清掃し、アンカーを打ち込んでいきます。
ここまで来れば、作業はおおかた終了です。
最後に、ガードパイプのアンカーボルトをナットで締め付け、表示灯の結線をします。
交換作業完了です。
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今回は本体一式の交換でしたが、外観が傷んだ部品だけの修繕も可能です。
しかし、屋外に設置されている限りは劣化状態もほとんど同じはずですので、基本的には一式交換をお勧めしています。6ヵ月毎の消防点検では、設備の隅々まで目を光らせ、万が一のときに正常な状態で機能するように、確実にメンテナンスさせていただきます。
以上、移動式粉末消火設備の改修工事をご紹介させていただきました。