熱感知器と煙感知器の違いとは?

今回ご紹介させていただくのは工事レポートではなく、普段お客様からよく受けるご質問についてお答えしようと思います。

我々がお客様と接する中で、火災報知機について最も多くご質問を受ける機会があります。

そのなかでも、「熱感知器と煙感知器ってどこが違いうの?」とか「どうやって見分けるの?」などと聞かれるケースが多々あると実感します。

そんなときはまず、見た目からご説明させていただきます。

基本的には何れの製造メーカーも同じような作りをしていますが、よく見ると熱感知器と煙感知器とでは見た目が異なることにお気づきになるはずです。

まず一つ目が「差動式スポット型」というもので、建物のなかの何らかの部屋(大なり小なり)部分に設置されている熱感知器です。

白く全体が丸みを帯びているような形状で、急激な温度上昇によって動作する仕組みになっています。

続いて二つ目は「定温式スポット型」というもので、台所や湯沸室、または高温多湿となるような空間等に設置されている熱感知器です。

外観は、銀色の集熱板(アルミ製)が剥き出しになっており、周囲の温度がある一定の温度に達すると動作する仕組みになっています。

60℃~70℃タイプのものが一般的ですが、設置する場所によっては100℃や150℃といったものもあります。

三つ目は「光電式スポット型」というもので、階段や廊下、高くて広い空間等に設置されている煙感知器です。

前述の感知器とは違い、網で覆われた隙間が設けられており、その隙間から煙を感知して動作する仕組みになっています。

ちょっとした埃や小さな虫が入ってしまっても働く場合があります。

また、見た目からでは分かりづらい部分になりますが、少しご紹介いたします。

感知器には感度が設定されており、設置される場所や用途が選ばれています。

熱感知器では特種・1種・2種、煙感知器では1種・2種・3種というように、感度によって使い分けられています。

感度の良さ(早さ)でいうと、熱感知器の場合は特種>1種>2種、煙感知器の場合は1種>2種>3種となります。

使い方の例としては、自動火災報知設備と防排煙設備が設置されている建物である場合、感度が良い感知器が働いたときに非常ベルを鳴動させ、感度が鈍い感知器が働いたときに防火戸や防火シャッターを動作させる、といったような仕組みがあります。

このような仕組みになっていることには理由があり、まず感度の良い感知器が働いて非常ベルを鳴らし、建物内にいる人を避難させてから、感度の鈍い感知器が働き、防火戸や防火シャッターが閉鎖することで煙の流入を防ぎ避難誘導を円滑にしています。

まだ他にも種別はありますが、多くのものは上記に当てはまります。

詳細につきましては、また別記としたいと思います。

何となくお分かりいただけましたでしょうか?

最後までご拝読いただきありがとうございました。

何かしらの参考になれば幸いです。

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